バイヤー

梅本 愛子

「仕事と子育てを両立し、売れる商品を作れるバイヤー」

バイヤーはどんな仕事ですか?

展示会を回り、予算の中から商品を仕入れ、売れていくまでを見守る仕事です。レディースのバイヤーは3名おり、それぞれウェア・シューズ、バッグ、服飾雑貨全般と担当が分かれております。私は子供が生まれてからは時短勤務ですが、服飾雑貨のバイイングとオリジナルの企画を担当しています。

私の場合は、3年目には1人で買い付けに行き上司に相談して決めるようになりました。今はほとんどの権限を与えてもらっていて、どれだけ数を積むかはMDと話し合って決めています。またオリジナルの企画は、バイイングの流れをみて決めています。一つのMDカテゴリーで数名のオリジナルのデザイナーがいてバイヤーもいてとなると、コミュニケーションがよほど円滑ではないと似たものを作りがちなので、逆に両方見ているからこその強みがありますね。

バイヤーの仕事に憧れはありましたか?また実際はどうですか?

憧れの職業でしたが、体力一番みたいな仕事ですね。今は時短勤務なので海外は行っていないですが、以前は時間の許す限り展示会を回り、帰りの飛行機の中でオーダーを作って、帰ったらそれを店舗に伝えるというスケジュールでした。売れれば追加のオーダーをしたり、売れなければ対策を考えたりと、いろんな軸が同時に走りながら次のシーズンのことも考えるので休んでいる時はないですね。ただ、そんなハードワークでありながらみんな好きだからやれています。

仕事のやりがいや楽しみは?

展示会を回っている時も、やらなきゃというよりも、多くの中から掘り出し物を見つけるワクワク感の方が大きいです。自分が良いと思って仕入れたものを、お客様はもちろんお店のみんなが可愛いって着てくれる時もやりがいを感じますね。あとは他社がやっていないものを見つけた時は、「先に見つけたぞ!」って優越感もあります(笑)。

また、私は新卒で入ったので、部署を超えて同期と一緒に仕事ができた時は純粋に嬉しいですね。一緒に打ち出したい商品や売り場を考えたり、商品をよく見せられた時の快感というのは何度やっても変わりません。

記憶に残るエピソードは?

印象に残っているのは、バイヤーになって初めてしたフレドリックパッカーズの別注です。あまりにもアウトドアの印象だと女性が使えないかなと思い、こちらからお声がけをして提案したアイテムで、たまたま凛花さんが使ってくれたこともありますが「売れた」というのは自信に繋がりました。

バイイングでミスしたことは?

ありますよ。初めて作ったバッグが全然売れなくて。当時は綺麗目な革のクラッチバッグが流行っている時で、本当にいいと思って作りましたがうちにハマらないとダメなんだなと。お客様に買ってもらうことの難しさを学び、今も恐怖として染み付いています。

バイヤーになるためのコツは?

精神、体力的にもタフであることは前提条件としてありますね。追加のオーダーができないものは最初から数を張った勝負をかけるしかないですが、思うように売れないこともあるので、それは胃がキリキリするくらい嫌ですね。そういうビッグオーダーは1日2日悩むこともありますが、売るって決めてみんなに伝えたり、ちゃんと連携を取りながらいいよねって共感を得ることは大事です。

アシスタントバイヤーの頃は、フリークスストアのレディースを作った方に付いて勉強していて、良く言われたのは他社で売れているものが自社で売れるとは限らない、フリークスらしいものとは何かってことでした。メンズはアメカジが好きという方も多いですが、レディースはドンズバという方は多くはないので、綺麗なものとの組み合わせはハズしてはいけないところです。

どうしてデイトナに?

元々はフェアトレードの商品に興味があり、洋服と買い物が好きで、それを結びつけることができる職業として興味を持ちました。今は商品を作ったりバイイングできる権限を頂いたので、それを買うことで何かいいことができるんだよ、ということをお客様に知ってもらったり、ファッションの素晴らしさを伝えたりすることが、社会貢献に繋がれば素敵だなと思っています。

会社のいいところは?

人ですね。新卒で入ったので他社のことはわからないですが、中途の方の話を聞いてもそう思います。特に私が入った時にすごく感じたのは、寄り添ってくれるというか、一緒に考えてくれる姿勢が強いのかなと思います。それは新卒採用の時からそうで、すごく電話をしてくれて。就活は人生に一度しかないから、うちに入るってことではなくても、こうだと思うよとか、とにかく熱い(笑)。あとは若いうちから仕事任せてくれるというのは大きいですね。大きい会社にいたらバイヤーにはなれてなかったと思うので、出産する前になれたことは本当に良かったです。

実現したいことは?

仕事と子育ての両立ですね。それができて売れる商品が作れるバイヤーであること。今はそのバランスを協力してもらいながら手探りしています。

お店で育休産休から戻った子はいますが、バイヤー職で戻ったのは私が初めてです。正直大丈夫か不安もありましたが、最近は取引先様も理解があって、子供を優先していいですよと言って下さったりと環境に恵まれています。

実際、子供がいると考えられないくらい忙しくて、出産前は仕事人間だったので、これくらいの方が私にはちょうど良いのかなと思っています。それに今は時間になると「あと5分ですよ」とか、みんなが気を使ってくれていて、私がちゃんと両立することが次の子達が子供を産んだ後も働けるかに関わってくるので割り切ってやろう思っています。

服を好きになるきっかけは?

母が服好きで、小さい頃にファッションショーに連れて行ってくれました。母はハイブランドが好きで、服にお金を使うんです。私は古着が好きだったので、高いものとチープなものを組み合わせるとかっこいいじゃんとか、幼いながらに美学があって。あと私は双子なのですが、姉が勉強もスポーツもできて、私は何を伸ばせばいいんだろうと思った時にファッションと思ったのかもしれないですね。

日常でのこだわりは?

アクセサリーが好きで、ヴィンテージやデットストックのアクセサリーは山ほど持っています。基本的にバッグの中に5個くらい、会社にも10個くらい置いていて、その日の服でなんか違うなと思ったら変えたりとか、会う人によって、これいいって言ってくれそうだなと思って変えたりとか。服はそこまでしないですが、アクセサリーは日に何回か変えることがあります。

将来の夢は?

最近やっと子育てに余裕が出てきて、少し先のことも考えるようになりました。まだ修行中ですが、ゆくゆくは表現して共感されるような場所を持ちたいです。今はフリークスストアというブランドネームが働いて、売れないものも売れるときがあると思いますが、それくらい力がつくことが理想です。子供がいて、ファッションに身を置いていることを強みにできたらと思います。